息子がユースセレクションに挑戦した(7)

約2ヶ月間の夏。長い長い夏。暑い暑い夏。それもそろそろ終わりかなと思われた。
5度目のセレクションから1週間。クラブからは全く音沙汰なしだった。
ここで合否が決まるか、また来てもらうことになるかもしれないということであったが…
3度目あたりで、本人がクラブの選考方法とその方針に関してある程度コーチから話は聞いていたので連絡がないことには、事情があるのだろうとは予想がついた。要は、コーチ陣で意見の相違があるらしい。今まで息子にいろいろ話をしてくれたのはユース担当コーチであり、このコーチからは途中からいろいろアドバイスをもらっていた。ということは、このコーチの心象はよかったのだろう。と想像できた。しかし、それにしても1週間何も連絡がないというのもいかがなものかと思い始めていた。特待生でと、誘ってくれた私立高校の監督さんにも連絡をしなくてはならない。が、宙ぶらりん状態ではいかんともしようがない。
9日が過ぎ、母親がしびれを切らしてクラブに連絡を入れてみた。ユース担当コーチによると、やはりコーチ陣の意見の相違がまとまっていないことと、県外から採ると決めた子の家庭からの返事待ちなど、複数の要因が重なっているとの話だったそうだ。あと4〜5日待ってくれということであった。要するに、息子は優先順位の上位ではないようだった。
待つ身はつらいもので、息子もすっかりバーンアウト状態。次また来てくれといわれても対処できるかどうかわからないくらいであった(笑)。すでに学校も始まり間近に迫った次のテストは進路を決める上で重要なテストでもあった。あれこれ考えても仕方ないのでとにかく目の前のことをしっかりやるしかない。今はさしあたってテスト勉強。
母親が連絡を入れた二日後、当の母親は所要で実家に帰っていた。
夜、電話があり息子が取っていた。どうやらコーチかららしく、声は普通に会話していたがガッツポーズを決めている(笑)。どうやら合格らしい………
親はいるかということで、出てみると連絡が遅れたお詫びと、セレクションの結果、来年度のユースの選手として採用したいというお話であった。耳を疑いはしなかったけど、よくぞここまでこぎつけたものだと、わが子ながらあっぱれである。
長かった〜〜。よかったな〜〜。
「このまま、埋もれたくない」の思いがとりあえず通じたようだ。あっぱれあっぱれ。

(続く。かもしれない)