息子がユースセレクションに挑戦した(8)

暑かったねー、夏。長かったねー 夏。

秋雨前線が下降したことで一気に季節が進んだようで、体調がちとおかしくなる。台風の通過コースをみれば、夏の高気圧の勢力範囲がだいたいわかるが、日本の南海上を通過していった。
私の予想を(見事)覆して、息子はセレクションを通過した。早速親御さんにも説明を聞いていただきたいので来てくれないか、ということだったので2日後の夜、もう行きなれてしまった(笑)クラブの練習場に出かけた。少し早めについてピッチを見学に行くと、どうやらユースチームが練習試合をやっている。そのなかに、あれ? 今までに見たことのある中学生が一人混じっている。どうやら、まだセレクションは行われているらしかった。

試合が終わり、コーチとクラブハウスへ。
今回セレクションで息子が通過した理由を説明してもらったのだが、選手としての特長をあげられた。だが、そんな選手は他にもいる、決定的な決め手は、自立していること、だったといわれたのには少々驚いた。(まぁ、だから選考に時間がかかったのだろうと思った)
ユースチームやジュニアユースチームに混ぜられて試合を行う中で、初めて一緒にやる彼らと一生懸命コミュニケーションをとり、また主張もする姿がコーチの目にとまったと言うことらしい。コーチ曰く、当たり前のことかもしれないが、そういうことはけっこう今の子たちには難しくてなかなかできることではないそうだ。他にも彼の行動を観察していたと思われるのだが、そこに伸びシロがあると判断した、とおっしゃる。すなわち、技術的な部分はまだまだだが、ある意味人間性を買ったということか?
こういわれると、親としては少なからずうれしい気もするが、そこには虎の巻もあったように思う。本田圭祐や岡崎伸司(敬称略)である。今年のワールドカップ前、テレビではこれでもかこれでもかというくらい日本代表に関する特集番組をやっていた。いくつか録画していたが、そのなかで本田圭祐と岡崎伸司のそれぞれを特集した番組を息子は何回も何回も見ていた。サッカーにおいて自分のこだわりを持ちチャレンジすること、自分を主張することの重要さ、さして身体資質のないものがどうすれば生き残れるのか、そんなことが伝わってくる内容だった。
それに、彼自身の今までの経験が凝縮されていたようにも思う。
また、コーチはこんなことも言っていた。たとえば、最近のお母さんは練習から帰った子の洗濯を、かばんから取り出すところから全部やってしまう。これでは自立した選手は育たない。たしかに、うちはそんなことにまで手を出さない主義ではやってきた(笑)。しかし、今まで彼自身は親があまりにいろいろやってくれないので、チームメイトと比較して不満がたまることも多々あった。が、それが功を奏したんではなかろうか、と笑い話になった。

と、まぁ、タネを聞くと、入れてもらったのはいいがついていけるのかだいぶ不安にもなった説明ではあった。が、いいところは伸ばし、足りないところはトレーニングで鍛えていくしかなかろう。
望んで望んでせっかくつかんだ機会だ、これからの人生に生きるよう頑張ってもらいたい。

おわり。